みなさん、こんにちは!
石田です。
突然ですが、皆さんは水の中に飛び込め!と言われたらどう思いますか?
理由なしに分かりました。という人は少ないでしょう。
では、もしあなたが泳ぎ方を身に付けたいとしてコーチにとりあえず泳ぎながら覚えようと言われたら?
ここに拡散性、保全性の違いが表れてきます。
「そうそう、まずはやってみないと」と考えるのが拡散性の人。
「まずは手や足の動かし方を聞かないと」と考えるのが保全性の人になります。
勉強でも、まずやり方を学ぶのか、とりあえず問題を解いてみるのか。
どちらが良い、悪いというわけではないですがこの考え方を理解することで、自分に合った勉強方法を選びやすくなり、学びを深めることに繋がります。
では、タイプ別に細かく見ていきましょう。

目次
拡散性の学び方

拡散性の人は、体験を通じて物事を理解することが得意です。
興味を持ったものや、「好きなもの」「面白そうなもの」などの感情が学習への動機に繋がります。
小さいころ、電車や国旗など大人も驚くような数を覚えてしまうという話をたまに耳にしますがこれがまさに好きを学びへ転換していることが顕著に表れています。
ここから暗記が好きになったり、興味を持った分野にどんどん知識を広げていくとより学びを深めていくことができます。
学校で理科や社会の資料集で習っていなくても面白くて授業中に読んでしまうことってありませんか?
国語でも気になるページを先に読んでしまったりしませんか?
この気になる、面白そうという気持ちを大事にしてください。学校では範囲外のことをするなと怒られることがあるかもしれませんが、これはあなたが拡散性の高い人だから当たり前の感情です。
一見難しそうなものでも、「なんとなくできそう」と楽観的にとらえることができ、とりあえずやってみる。失敗しても気にしないし、むしろ簡単にできてしまった方が興味が無くなってしまうことも多いのではないでしょうか?
脈絡は無いけど、いつか原則にたどり着く
拡散性の高い人は、次から次へと興味が変わっていくため、周りからすると「長続きしなくて大丈夫かな?」と心配されることがあるかもしれません。しかし、この様々な体験を通じて成功、失敗を知ることで法則や普遍性に気付くことがあります。
「そうか。これは別の考え方だとあれと同じになるのか」となる瞬間があるはずです。
時には1つのことを深く突き詰めることもあると思いますが、それも他に必ずつながる経験作りになるので大切なことです。
ちなみに、私は拡散性と保全性が拮抗しているタイプではありますが興味への入り口は拡散性のほうが強く出ることが多いです。例えば、本が好きで年間100冊くらいは読むのですが、それと同じくらい漫画も好きでそこから様々な、「法則」を見つけることもあるので、漫画も役に立つ知識だと考えています。(だからと言って漫画ばかり読むことを勧めているわけではありません)
特にこの方法は歴史の勉強に役に立ちました。
拡散性の高い人で漫画が好きな人は歴史や理科で登場する偉人をそこから読んでみると苦手だけでなく整理できて成績アップにもつながります。
保全性の学び方

保全性の人は組織を体系化して学習することが得意です。
保全性の人も拡散性と同じように、興味から入ることもありますが、それだけで手を付けることをしないことが多いはずです。保全性の人は「失敗したくない」という気持ちが強いので念入りに準備をして計画を立ててから始めることをするのではないでしょうか?
テスト前になったら毎日単語を10個やって、ワークを10ページ解いて、暗記はこの時間にやろう、などなど、、
また、保全性の人は周囲を気にするので好きではない、興味のないことでも最初から突き放すのではなく、周りがやっていてなんか楽しそうだから、やった方がよさそうだからという理由で嫌いなものでも取り組むことができます。
そんな保全性の人が最初に行うのが「情報収集」。最初に方法を知っていればあれこれ試して失敗する確率を下げられるし、時間の無駄を避けることができますもんね。
時間もリスクも最小に抑えて結果を出すためには情報収集が不可欠です。
その分、準備をして、仕組化するのに丁寧に時間をかけることが多いのでは?
これなら確実に成功する。と見通しがついたらようやくスタート。そのあとも1つずつ丁寧に段階を決めて進めていきます。
1つのことを学ぶと関連知識も一緒に増やしていくことが好きなはずです。
積み上げることで知識を深めていく
保全性の人は「抜け・漏れ・ルール以外」がとても嫌い。これは100点満点を目指して完璧に仕上げたい心理が働くために起きる感情です。
自分のルールで知識をまとめて整理することが得意な人はノートをまとめたり、単語帳、公式集を作ることが好きなはず。見返すとすっきりして気分が良くなりますよね。
そんな保全性の高い人は科目ごとにイメージカラーを決めてノートや使用するペンの色を変えるとモチベーションが上がって集中して勉強に取り組むことができます。
日本の学校教育は保全性の人に向いているスタイルになっています。順番に漏れなくを徹底しているからですね。
拡散性と保全性で算数の勉強方法が異なる?
では、実際に拡散性と保全性はどこで違いが出てくるのかを見ていきましょう。
早速ですが、こんなゲームを用意しました。
🔲〇🔲=12
これは🔲には数字、〇には加減乗除の記号を入れて結果が12になるものを作りましょう。という問題です。
正解はいくつもありますのでできるだけ多くのパターンを作れた方が勝ちというルールです。
この形式の問題を好むのは拡散性の人。自由に数字や記号を入れられるので、「もっと答えはないか」と興味をそそります。本人の興味私大では√(ルート)なんかも勉強に取り入れることができるかもしれませんね。
一方でこんな形式を好むのが保全性の人です。
13.6×28.9=🔲 ∛2÷2=🔲 5π+8π=🔲
学校のワークで出されるのはこのタイプが多いかと思います。
答えが1つ一つ決まっていて、その都度確認をしながら進めることができるので保全性の人には相性の良い問題形式となっています。
保全性の人は、足し算をマスターしたら引き算、掛け算、割り算と順番に仕上げていく方が向いています。
何かでつまずくと気になり先に進んでも集中できないのであればしっかりと戻って復習することが大切です。
型を作るための努力をしよう!

「努力することが苦手」と諦める前に重要なのが、自分に合った学びを意識することです。
自分に合うすスタイルを見つけることは決して無駄ではありません。受験だけでなく、大人になってからも必ず役に立つ考え方なので、試行錯誤してみましょう。
保護者の方はそれをしっかり理解してお子さまが自身に合う勉強の型を見つけるまでサポートしてあげてください。
まとめ
いかがでしょうか?
今回はタイプ別に学びの興味付けに関しての話でした。
- 拡散性の高い人は面白いと感じる体験から学ぶこと
- 保全性の高い人は順番に着実に積み上げていくこと
- 自身の学び型を知り、保護者の方はそれを見つけられるようサポートすること
以上が学びの型を見つけることに大切な要素でした。
学習だけでなく、社会に出てからも周りとの理解を深めるのに大切な考え方なのでぜひ実践してみてくださいね!